中延はもとより、西大井や西馬込、旗の台、荏原、戸越など近隣の方々のホームドクターとしてご来院いただいています。
血管の弾力性が失われ、硬くなったり血管壁にコレステロールなどがたまり、内径が狭くなって血液の流れが悪くなった状態を動脈硬化といいます。
動脈の硬さ
CAVI(キャビィ):
心臓から足首までの動脈の硬さの程度を表す指標です。
CAVI値が9.0位上で、動脈硬化の可能性があります。
足の血管が狭くなり、血液の流れが悪くなることで、しびれや痛みを生じる病気を末梢動脈疾患(PAD:Peripheral Artery Disease)と言います。症状によって大きく4段階に分けられています。(フォンテイン分類)
PADの方は心筋梗塞や脳卒中等の重大な疾患の合併症が高く、欧米の調査では、歩行中に痛みを生じて歩けなくなる間欠性跛行と言われる歩行障害がある方は、5年後に30%の人が命を落とし、4%の人が足を切断するという結果も報告されています。PADを予防するため、50歳以上の糖尿病や喫煙をされている方や65歳以上の健常者に対して簡便で検出力の高いABI検査が薦められています。
ABI(エービーアイ):足関節上腕血圧比は
足の動脈の詰まりの程度を表します。
この値が0.9を下回ると、動脈が詰まり気味で血流が悪くなっている可能性があります。
TBI(ティービーアイ):足趾上腕血圧比は
足の動脈の詰まりの程度を表します。
0.7未満が異常とされ、ABIで判断しづらい場合の補助的な検査です。
・足がしびれる
・足が冷たい
・足が重たい感じがする
・足の先が青白い
・歩くと痛みがあり、休むと直る
・階段を登るのがつらい
・休んでいても足が痛い
・足にジクジクした傷がある
上記のような症状がある場合、足の血管が詰まっている疑いがあります。
Ⅰ度:無症状 (軽症)
足がしびれる。
足が冷たい。
Ⅱ度:間欠性跛行
一定の距離を歩くと足が痛くなり歩けなくなるが、少し休むと再び歩けるようになる。
Ⅲ度:安静時疼痛
安静時でも刺すような痛みやジーンとした痛みがあり、夜もよく眠れない。
Ⅳ度:潰瘍・壊疽 (重症)
足の皮膚がただれたり(潰瘍)、更に進行すると足先が腐って黒くなる(壊疽)
CAVI、ABI検査(同時に施行します。)
ベッドに横になって血圧測定用のカフを左右上腕と足首に、心電図電極を左右手首、そして心音マイクをつけて、約5分で終了する検査です。
もちろん結果は当日すぐわかります。
生活習慣や食生活の欧米化により、動脈硬化を原因とするPADは年々増加しており、決してめずらしい病気ではありません。しかし、動脈硬化の主な原因となる飲み過ぎ、食べ過ぎ、喫煙、運動不足等の生活習慣を改善したり、糖尿病、高血圧、脂質異常等の生活習慣病を治療したりすることによってPADは防ぐことができます。
「足は第2の心臓」と言われています。いつまでも歩ける健康な足を守り、心筋梗塞や脳卒中等の合併症を防ぐために、PADを足だけの病気と捉えず、全身の病気と捉え、早期に発見し、早期に治療することが非常に重症なのです。
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